「・・・わかった。そこまで言うなら従う」




結局、怖気ついてそう言うしかなかった。彼女は約束ですよと笑ってあたしの前から走り去った。



その場に蹲る。せっかく、思いが届いたのに。せっかく涼平の気持ちもわかったのに。



あたしが涼平にしたことをするなんて嫌がらせや復讐としか思われないじゃない。


そんな風に嫌われるようなことをして傷つけなきゃいけないなんて。




涼平にもらったスポーツドリンクのペットボトルをギュッと握り潰しながらただ泣くしかなかった。