「えっ?」 「ごめんね。あたしから振ったのに。それでも、やっぱり涼平が好きです」 精一杯気持ちを込めた。でも俯いたままの告白でちゃんと届いてくれたかな? 怖かった。 やっぱり涼平の顔を見ながらなんてできなかった。今、涼平がどんな顔をしているのか、 どんな反応をしているのか、それすら確認するのも恐い。 足音がゆっくり近づいてくるのが分かる。俯いたまま、固く強く目を瞑った。