嘘つきの恋

中には誰もいるわけもなく、棚から体温計を借りた。



「よいしょ…」



静かな保健室に私の声だけが聞こえる。



ピピッピピッ…



しばらくして体温計が鳴った。



「あぁ…微熱かぁ」



そのままベッドに身をまかせて。