車を降りる前に、鳴瀬さんがあたしの手をまた握る。
「待ってるから」
「はい、あの、でも」
「見た目なんて関係ないし、シホちゃんは気にしなくてもいい」
「お休みなさい」
車から出ると、ウィンドーが開く。
「お休み」
彼の声を残し、マンションの中に入る。
まるで彼氏、いや相手がそうなりたいって言ってるから間違いは無いけれど。
エレベーターの中にある鏡に自分の全身を映す、そこには醜く太った体とブサイクな顔がある。
夢なんか見ちゃいけないって、相手はイケメン、あたしブサイク。
綾女みたいにキレイに生まれていれば良かった、何の迷いも感じないで鳴瀬さんの腕の中に飛び込める。
あんなに美形に生まれると、ヘンな物が好きになるんだろうか。
まあ、あの不恰好で不完全な機械いじりが趣味だから、あたしもその一部だとしてとらえられているのかも知れないけれど。
「ブース」
自分に向けてつぶやいてみる、でも、何だか急に顔つきが変わった気がしないでもない。
恋している女の子はキレイになるとか言うアレですか? いいや、単なる気のせいだ。
「待ってるから」
「はい、あの、でも」
「見た目なんて関係ないし、シホちゃんは気にしなくてもいい」
「お休みなさい」
車から出ると、ウィンドーが開く。
「お休み」
彼の声を残し、マンションの中に入る。
まるで彼氏、いや相手がそうなりたいって言ってるから間違いは無いけれど。
エレベーターの中にある鏡に自分の全身を映す、そこには醜く太った体とブサイクな顔がある。
夢なんか見ちゃいけないって、相手はイケメン、あたしブサイク。
綾女みたいにキレイに生まれていれば良かった、何の迷いも感じないで鳴瀬さんの腕の中に飛び込める。
あんなに美形に生まれると、ヘンな物が好きになるんだろうか。
まあ、あの不恰好で不完全な機械いじりが趣味だから、あたしもその一部だとしてとらえられているのかも知れないけれど。
「ブース」
自分に向けてつぶやいてみる、でも、何だか急に顔つきが変わった気がしないでもない。
恋している女の子はキレイになるとか言うアレですか? いいや、単なる気のせいだ。


