※公開終了間近! イロモノなアタシ

このまま行ったら、完全にこのスーツは破裂するというレベルにまで行き、正気に返った。


「大沢ー、また肥えたんと違う? 」
「いやー、食べ歩きしとったらすっかりー」
「はよう仕事も覚えやー、期待してるし」


廊下で立ち話をする木村専務の左手薬指には、キラっと光る指輪。


浩さん、幸せみたいだな。


「あんなー、自分、本社勤務になったで」
「はいぃぃ? 」
「本社勤務、新入社員やけど、ワシが頼んだ」
「本社勤務ですか、ありがとうございます」


ありがた迷惑やっちゅーの、ったく、余計な事ばっかり。


「あんじょうたのむわー」
「おおきにー」


こうして、愛する2人は東京と関西で離れ離れの暮らしを送る事になりました。