何で友達になったんだろうと、ゆっくり会計を済ませている綾女を身ながら思い出す。
入学式の時、筆記用具を忘れた綾女にたった1本のペンを貸したのがキッカケだ。
「あーりがーとー」
「どういたしまして、それより消しゴムとかはいい? 」
「あーそれもー。ねー、お礼に今度一緒にー、お芝居観にいこーよー」
「え……」
たった1本のペンのお礼に、観劇に誘われた。
それも宝塚の。
こうして、彼女との付き合いが始まった。
一緒に行った初めての宝塚観劇は、ウチのショーと真逆で楽しかったし、その後に誘われたレストランの食事も美味しくていい事づくめだったけれど、ただ気になるのが周囲の視線。
「うわー、引き立て役みたいね」
「あれじゃあねー」
そんな言葉があちこちから聞こえて来て、辛くなる。
でも綾女は
「ねー志穂ちゃーん、これおいしーねー」
などと気にもしていない様子。
入学式の時、筆記用具を忘れた綾女にたった1本のペンを貸したのがキッカケだ。
「あーりがーとー」
「どういたしまして、それより消しゴムとかはいい? 」
「あーそれもー。ねー、お礼に今度一緒にー、お芝居観にいこーよー」
「え……」
たった1本のペンのお礼に、観劇に誘われた。
それも宝塚の。
こうして、彼女との付き合いが始まった。
一緒に行った初めての宝塚観劇は、ウチのショーと真逆で楽しかったし、その後に誘われたレストランの食事も美味しくていい事づくめだったけれど、ただ気になるのが周囲の視線。
「うわー、引き立て役みたいね」
「あれじゃあねー」
そんな言葉があちこちから聞こえて来て、辛くなる。
でも綾女は
「ねー志穂ちゃーん、これおいしーねー」
などと気にもしていない様子。


