ママが二丁目中の店に電話を掛け終えて、携帯を閉じる音が湿って聞える。
「積もって来たわね、多分、あの子達どこかにシケ込んでるわよ」
「だといいんですけど」
「今日、店に来たらとっちめてやらなきゃ」
「クミさん、そこまで思いつめてたなんて」
あの時、素敵な人なんてすぐに見つかるよと言った事が後悔されて仕方ない。
無責任な言葉、それが原因だとしたら。
「シホちゃん、皆を送りましょう」
「はい」
あきらめてタクシーを捕まえようとした瞬間、ママの携帯が鳴った。
「はい、あたくしですが。え、ええ。ミッシェルね、はい。今から行くわ」
電話を切ったママは、蘭子さんとミミちゃんをタクシーに乗せて送り出すと、あたしを連れて『ミッシェル』という二丁目に近いラブホテルに向かう。
「ママ、何かあったの? 」
「レイ君から電話よ、クミちゃん、ホテルで手首切ったって」
「嘘……」
「よくある話よ、別れる前にもう一度した後で、気を引くために自殺未遂を起こすなんてね」
冷静なその口調、だけどもの凄く怒っていると分かる。
「積もって来たわね、多分、あの子達どこかにシケ込んでるわよ」
「だといいんですけど」
「今日、店に来たらとっちめてやらなきゃ」
「クミさん、そこまで思いつめてたなんて」
あの時、素敵な人なんてすぐに見つかるよと言った事が後悔されて仕方ない。
無責任な言葉、それが原因だとしたら。
「シホちゃん、皆を送りましょう」
「はい」
あきらめてタクシーを捕まえようとした瞬間、ママの携帯が鳴った。
「はい、あたくしですが。え、ええ。ミッシェルね、はい。今から行くわ」
電話を切ったママは、蘭子さんとミミちゃんをタクシーに乗せて送り出すと、あたしを連れて『ミッシェル』という二丁目に近いラブホテルに向かう。
「ママ、何かあったの? 」
「レイ君から電話よ、クミちゃん、ホテルで手首切ったって」
「嘘……」
「よくある話よ、別れる前にもう一度した後で、気を引くために自殺未遂を起こすなんてね」
冷静なその口調、だけどもの凄く怒っていると分かる。


