落ち着いて小箱の中を確認すると、そこには首に大きなナットをはめられている小さなロボットの携帯ストラップが入っていた。


形と重さからして、きっと鳴瀬さんが余った部品で作ったのだろう。


胸が痛む。


そうだ、返事をしなくちゃ。


ごまかすのはもう止めよう。


浩さんも言ってた、『好きになってもらえたなら、ちゃんとシホちゃんも答えなきゃ』って。


でも、席に戻ると彼の姿はすでに無かった。


きっと、あんなあたしの様子を見て、あきれて帰ったのだろう。