『告白は、したよ』
『だめ、だったって、こと?』
『だめも何も、聞こえてなかったみたい』
『もう一回言わなかったの?』
『うん…。』
♪♪
海ちゃんからの着メロが鳴る。
「はい。海ちゃん?」
「大丈夫?」
「なんとか、ね。」
「もう一回できなかったか…」
「うん…」
「それでいいの?梓は。聞こえてなかったからって諦められるの?」
「わからない…。」
海ちゃんの優しい声を聞いてるとなんだか安心して、胸の奥が熱くなってきた。
「…海ちゃん…。」
「ん?」
「海ちゃん、大好き。」
「ふふ。ありがと。でも、言う相手が違うんじゃない?」
「うん。だよね。」
「もう一回、勇気出してきなよ?
「うん、でもね?私、あいつの連絡先知らない…」
「え?だって今日だってデートしてきたんでしょ?」
「でも、必要性なかったし…」
「今あるじゃん!」

