【完】ただの罰ゲームだから。

「あれ?もしかして梓ちゃん?」


靴箱の前で後ろから突然声を掛けられた。


「森本先輩!?」


「帰るの、一人?」


「はい。先輩、どうしてここに?」


靴箱の位置が学年ごとに違うこの学校では、先輩がここに来るのは珍しい。


「梓ちゃんが前にいるのが見えて、一緒に帰りたいなって思ったから。」


「本当ですか!?一緒に帰りませんか!!?」


先輩のことを振ってしまって、さすがに昨日の今日だから気まずいかも…って思ったけど、憧れの先輩と帰れる方に気持ちが傾いた。