【完】ただの罰ゲームだから。

「あれ?梓、怒った?」


「いや、別に…。」


楓が教室から顔を覗かせる。


 どうしよう…。


 心臓の音がうるさい。


 ドクッドクッという音が楓に聞こえてしまいそう。


 「なら、良かった。」


 「うん。怒る要素なんてないじゃん。」


 「そうか、じゃあまた後で。」


 「…うん。」




 ――――ドクッドクッ