【完】ただの罰ゲームだから。

「うん。まじで。」


「そ…そうだったんだ。へぇ~。」


「何よ、それ。森本先輩と付き合ってた方が良かった?」


「いや、そうじゃなくてっ!先輩と付き合ったんだって思ったから今日、ずっと話し掛けないようにしてたんだけど…。」


「ふぅうん。私、先輩のこと振っちゃったから。ってことで、また後でね。」


 平静を装いながら、逃げるように教室を出る。


 楓…勘違いしてたんだね…。


 なんだかショック。


 昨日、先輩のところに行ってたの、知ってたのかな…?


 でも少しほっとした。 


 ん?私今、安心したの?


 楓に嫌われてた訳じゃなくて、勘違いだったから?


 いや、ありえない。ありえないよね!?




 ――――こんなの、楓のことが好きみたいじゃんか…。