森本先輩は、1つ年上でバスケ部らしい。


 “らしい”というのは、森本先輩と直接話したことはないから。


 移動教室の時、海ちゃんと一緒に歩いていると前から歩いてきたのが森本先輩だった。


 いわゆる一目惚れっていうの。


 それから、私は海ちゃんに手伝ってもらって森本先輩とすれ違えるように努力してたんだ。
 

 森本先輩とは話せたことはないけど、すれ違えるだけで嬉しかった。