「じゃあな。また明日。」


 そう言って、今来た道を引き返す楓。


 「楓。家は?」


 「ん?学校の向こう側だけど?」


 それが何。当たり前のように言う。


 学校の向こうって、真反対じゃん。


 その上私の家は学校からそこそこ遠いのに…。


 そんな罪悪感を感じている私を残して帰って行背中を向ける楓。


 「ありがと。」


 小さく呟いた。