NA-MI-DA【金髪文学少年の日常】

それからナミダと遠藤は本の貸し借りをするようになった。


会話はほとんどない。


ただ、相手が自分の読んでいる本を興味深そうに見ていたら、



「読む?」


「うん」


それだけ。


それだけではあるが、ナミダは地味に嬉しく感じていた。


自分が面白いと思うものに共感してくれる人がいるというのは嬉しいことだ。


凪人と最近滅多に会えないので、それが寂しかったのもある。