そうか…そうなんだ…。
でもね、私も切羽詰まってる。
これを逃したら後は無いかも知れない。
いくら神様が導いてくれるなんて言っても、流石にこうも与えたチャンスを無碍にしていたら
与えるチャンスも無くなってくるだろう…。
絶対にそうとは思いたく無いけれど…
思いたく無いけれど────
竹田さんを見上げると、優しく笑う彼がいて…
“あなたを幸せにします”そう言われているみたに感じてしまう。
幸せに飢えているのか…。
「つぐねえちゃん、こっちを見なよ!そいつの笑顔はまやかしだよ?──なぁ竹田?幸せに飢えている女に、救済の手を差し伸べているんじゃねぇの?」
!?!?!?
ばちいいいーーーーーん!!!
「いくら密貴でも、竹田をバカにする事は許さなくてよ!」
気持ちいいぐらいの毬さんの啖呵に、平手打ち。
見逃さなかったのは、竹田さんの一瞬の表情の揺れ…。
(………)



