「美樹ーっ」


久々に聞く兄の声で目が覚める。
人に呼ばれるのはいつぶりだろうか。
それよりも、何故私は呼ばれているんだろう。


コンコン

「入るぞ。」

ガチャっ


兄はとんとん拍子でノックし、部屋に入ってきた。