そんな中でお盆が来た。
お盆は毎年私の家に親戚が
泊まりにくる。
私のお父さんに会いに…。
でも、等の本人はもう
この世にはいない。
私は父、母、5歳下の弟の4人家族。
お父さんは、私が12歳の時に亡くなった。
お父さんは刑事だった。
当時35歳だったお父さんは
その腕前を評価され、
スピード出世で捜査一科の
主任を任されていた。
帰ってこない日もあったし、
休みの日が無いこともたくさんあったし
遊んでもらえてこともほんの少ししか
なかったけど、私はそんなお父さんが
大好きだった。自慢の父親だった。
仕事場では腕の良い刑事、
後輩達から慕われる良い先輩で、
家に帰ってくれば、子供達の
最高の父親で、
そしてどんな時も妻を大事にする、
最高の夫でもあった。
そんなお父さんは、
ある事件の犯人を捕まえる時に
犯人に刺されて亡くなってしまった。
いわゆる、殉職だった。
