城の中に入ると大広間があり、その周りを西洋甲冑を来た護衛兵がずらっと立ち並んで囲っていた。

また、高くて広い天井には数多くの大きいシャンデリアが
煌々と輝き放っており、まるで非道なやり方で税収を巻き上げ贅沢三昧をしているのが目に浮かんでくるようだった。

そのフロアの一番奥の高台に設置された大きな椅子にアレクサンダー王は座っていた。金色で縁取られ、宝石で装飾された赤い椅子から立ち上がると、彼はこちらに近づいて来た。

本当に赤の王だったんだ・・・。
私は、再度実感すると喉の奥がツンとなった。

「なにか用か。」
彼が聞いてきた。
私は腰にかけてあった剣を抜くと、彼に切っ先を向けた。

周りがざわつき始めた。
彼は一瞬驚いたが不敵な笑みを浮かべると「何の真似だ。」と
聞いてきた。
「私の兄、ウェルダ王を殺し、知己のシャーゼを殺した。今度は私があなたを殺す!!」
「ほぉ・・・。」
彼は悟ったように言った。
「殺したいなら殺せ。ただし殺せるものならな。」
彼も同じく腰につけていた剣を取り出し、
私に向けた。

「うわぁーーーーーー!!」
私は剣を構え、彼に向かって振り下ろした。