カランカラン。

「今日も爽快、爽快。」
カタールおじいさんが店に入った瞬間、
自分の首元に鋭く光った何かが見え、足を止めた。

左を見ると孫が剣を自分の方に向けていた。
「なんのまねだ、ロゼルフ」
「それはこっちのセリフだ。貴様、重要なこと
隠し、知らぬ顔で過ごしてきたのか。
「なんのことだ。」
ロゼルフは先程の写真を老人に投げつけた。

「こ、これは・・・。」
「どうゆうことか説明してもらおうか、あ!?」

老人は、写真を拾い上げ、握ると胸に寄せ、
固く目をつむり重い口を開いた。


あれは、娘が19歳の時じゃった。
フェルツ家の王と恋仲になったのは・・・。
娘はフェルツ家に仕えていたが身分が低く、
また王には婚約者がいたため城を追い出されたのじゃ。

そして突然、悲劇が起きた。