私が風呂から上がると二人は黙り込んだままだった。
「ゼフェル、次良いわよ。シャワーを浴びてきて」
「おお」
彼の後ろを見送った後、私はシャーゼの前に座った。

「どうしたの?シャーゼ、具合悪いの?」彼はふっと笑うと私を見て言った。「僕の知らない間に恋人が出来てたなんて…。しかも僕のことを弟呼ばりなんて……」
「シャーゼ…」
「僕は本気なんだよ。本当にアリアが好きなんだ」
「ごめん、シャーゼ。言わなかったことは謝る。でも、私、彼が好きなの」
「渡さない」
「え!?」
「他の誰にも渡さない。アリアは僕のものだー!!!」
彼は私を押し倒した。
病人とは言ってもすごい力。
無理やり唇を奪われ、首筋にもキスをされる。
シャツを捲り上げ、胸にまでキスをされる。身動きが取れない!
「やめて、シャーゼ!やめて!!」

「やめろ!!」その時だった。
風呂から上がったゼフェルがシャーゼのシャツの襟元を掴み、
後ろに放り投げた。