「アリア、顔が赤いけど大丈夫か?」
「え?あ、うん。ところで赤の王ってそんなに
要注意人物なの?」
「あいつはな、まず強いんだ。俺だって多分太刀打ちできない。
あいつの強さはこの国で一番だろう。」
「そう・・・。そんなに強いならまずいじゃない!」
「そうだ。それにあいつはフェルツ家に恨みを持っている。
自分の母が殺されたのはフェルツ家の仕業だと
思っているからだ・・・。」
「どうゆうこと?」

フェルツ家の俺たちの父親が王だった頃、
王には恋人がいたんだ。だが、王には生まれた時から
決められた婚約者がいた。

その恋人は平民だったため身分の違いで
誰も結婚を許諾してもらえず、あえなく王は
婚約者と結婚、そして俺が生まれた。

しかし、その恋人だがフェルツ派だったにも
関わらず、レイゼル家の王に見初められ
レイゼル家の王妃になってしまった。

久しぶりにそのレイゼル家の王妃と俺たちの父親が
会ったとき、王はその女性を非難した。

「対立する王国の妃になるとはなんたる大罪、
恥を知れ。」と。

するとその王妃はこう言ったんだ。