「だ、だったら口で言いなさいよ!いきなり腕掴んだりしないでっ...」
「...それはすまなかった。」
訳の分からない自分の気持ちへのいらいらを隠しながら文句を言う私に、結城は申し訳なさそうに謝った。
「...だが、あのまま教室にいてはいずれ他の誰かがくるんじゃないかと思ってだな。その...
あんな言い合いをしているのを見られたら、大変だろう。俺も、お前も。」
...やめてよ
ホントなんなのよあんた。
色んな表情みせて、その上私なんかに優しくしちゃってさ。
しかもこの私に勘違いまでさせて。
ありえない。
ホントありえない。
私だってなんでこんな気持ちになるのかわからないのに。
...ううん、認めたくないのに。
こんな気持ちにさせるようなことを簡単にやってのけないでよ。
...ばか。