「もしかして...」
「男子の中ではかなり噂が広がってるみたいだけど...」
...しまった、結城にばっか気をとられて今日全然他の人と話してない!
嫌な予感が当たった気がして私は慌てて教室に入った。
「...あ、憂ちゃん!結城と付き合ってるってほんと!?」
...予感的中。
「えー?付き合ってないよー」
慌てて聞いてくる男子たちに平然を装い否定する。
「で、でも急に結城とばっか話して…」
...あぁもうしつこいわねこいつら。
私が言ってるんだから信じなさいよ...!
「それは...」
いいかけて私ははっと口をつぐんだ。
何て言えばいいんだ?
結城をおとしたかったら。
...そんなこと言えるはずがない。
男子たちが不安そうに私を見つめてくる。
__どうしようっ...!
とにかく何か言わなくちゃ、そう思い無理矢理口を開く。
「それは「勉強を教えていたんだ」...え?」
予想外の第三者の助け船に驚き後ろを振り向いた。
「...あ、」
結城...!?