腹黒ちゃんと無表情王子。Ⅰ




私はもう一度痕を隠し、トイレを後にした。


教室に向かうと、もう二人とも書類の整理を始めていて、私も慌てて書類を手に取る。


生徒会に頼む材料を記入していると、ふと、柚希が此方を心配そうに見ているのに気付いた。


「大丈夫だったの?」

「大丈夫...?」

柚希の問い掛けに、結城が不思議そうに眉を寄せる。

「んー?あぁ、あのね、憂、狙われてるんだよ、生徒会長に。」

「わ、ゆ、柚希!」

さらっと言葉を発する柚希に私は慌てる。

「...そうなのか。大変だな。」

でも、結城は柚希の言葉を聞くと顔を逸らしてそう答え、書類の整理に戻ってしまった。