「遊園地ぃ?」
「うんっ。遊園地!私と鈴川さんと、和田君でっ」
朝学校に行くと真っ先に話しかけてきたのは椎名。
どうやら今週の土曜日に遊園地行こうという話しになったらしい。
「今週の土曜なら空いているからいいけど…」
「じゃあ決まりぃ!」
いつからいたのか分からないが、和田が元気よくガッツポーズをしていた。
「はいはい。何時集合?」
「うーん…十時とか?」
早っ。
まだ俺が寝てる時間じゃねぇか!
「いいね、それ。じゃあ十時学校で」
決まっちゃったよ…何?お前ら俺の意見スルーしちゃうの?酷くない?
遊園地はここから近く、自転車で三十分ぐらい。
「え、昼飯は?」
「和田君のおごり」
「ええ!?俺ぇ!?」
まあそりゃそうだ。いきなりおごれなんて言われても困る。
「ドンマイ、和田」
「くっ。鈴川まで…」
泣くフリをしていた和田が面白くて笑ってしまう。
「てか土曜って明日じゃね?」
「正解っ!準備とか今日中にしといてねー」