あー、そう言えば今日母さんの命日だったよな。
うちの両親は一回離婚しているが、その母親が五年前に死んだんだ。
「あ、用事思い出した。先帰ってるな」
「うん」
母さんの墓はここから近い。急いで家に帰って花や母さんが好きだった食べ物を用意する。
走ろう。
そう思い全速力ではないが花の水がこぼれない程度に走った。
「一年ぶりかな、ここ来るの」
呼吸を整え母さんの墓のところへ向かった。