「バスケやろうぜっ」
バスケは確かやったことがある。まあ、勝ったけど。
「バスケェー?お前できんの?」
「鈴川っ。ワンオンワンで勝負だっ」
「あのね、俺…バスケ得意だけど?」
「…葉神、こいつ倒したいだろ?」
「う、うん…」
嫌な予感がする。
「俺と葉神でチーム!お前はオンリーワンで勝負だ!」
こいつどんだけ俺に勝ちたいんだよ。
まあそりゃそうだろ。和田も決して運動神経が悪いわけじゃない。ただ俺がズバ抜けているだけだ。自分で言っちゃったよ。
「はいはい。でも、勝たせてもらうよ?」
上履きでちょっとやりにくいが、パパッと終わらせてしまおう。
「じゃーんけーん」
チーム戦じゃないし、本格的なものじゃないのでジャンプボールは無し。
てことでジャンケン。
「ポイッ」
勝者…鈴川琴音
敗者…和田修也
てことでボールは俺がもらった。
キュッキュ
「え、いきなりスリーポイント!?」
もちろん入ったよ?
まあ、あっちは二人ってなだけでやりやすい。