――ガララ
空気の私は皆に気づかれることなく自分の席に座り、ランドセルという無駄に大きい(?)物を机に置いた。
えーっと、まず宿題提出…
私は一年のころから忘れ物がない。自慢じゃないけど。
まあ成績はいい感じで運動はまあまあできる。決して悪くはない。
皆よく喋るなぁ…端っこの席でそう思っていた。
お、先生登場。
うちの担任は結構人気者で男女関係なく好かれてる。私と正反対だ。
はあ…うるさ。
「先生―。今日転校生来るんですよね?しかもうちのクラスにっ!」
「ああ、そうだ。仲良くしてやれよー」
「わかってますよー!」
転校生来るのは知ってたけどうちのクラスに来るんだ。
まあしっかし担任さんはお顔がよろしくて。女子がワイワイうるさいんですよ、どっか行けや。
一番後ろでも女子の声はデカイからよく聞こえる。そこからいろいろ情報を手に入れてるのだ。陰口とかもよく聞こえてくる。陰口とか本人の前で言えばいいのになー。そんな勇気もないのかい。私が言える立場じゃないけど。
皆チラッと時計を見て、自分の席に座った。あ、もうこんな時間か。
「おはよう、鈴川」
「ん」
となりの男子も結構性格が良くて顔はまあまあ良い。毎日あいさつしてくるが私は冷たい返事で返してる。だって「おはよう」とか四文字だし。一文字のほうが早く片付くよ?