「大丈夫か?」
和田が俺の腕を引っ張ってくれたらしく、それで…
「何この状態!?」
背中に何かが触れている感覚がある。それはたぶん、いや、たぶんじゃない。
和田の手だ。
腕を引っ張られて抱きしめられた…だと!?
ラブコメふざけるなー!!
そう叫びたいが心の中にしまっておこう。
「お前が人体模型にぶつかりそうだったんだぞ?感謝しろよ?」
「あ、あ、ありが…とう。てか手!手、放して!この状態はヤバイ!」
周りにも脅かし役はいるはずだ。見られてる可能性大ってことかな。
「あ、悪い悪い」
そう言って和田は手を放した。
ドクンドクン。心臓が激しく鳴ってる音がする。
何よ…