「鈴川」
話しかけてきたのは隣の和田修也。笑顔で呼ばれても嬉しくないんだけど…
「放課後、時間あるか?」
えー、何そのラブコメ展開(?)。
よく漫画とかであるやつだよな…うん、そうだ。
「あるけど…」
今日は習い事はない。いつも宿題やってPCやってる。
その時間を少し奪われた。
「じゃあ…教室に残ってくれないか?」
ラブコメ展開きましたー。何?告白?ラブコメだったらそうなるよな…いや、違うかもしれない。
「え、あ、うん…」
予想がぁぁ…
こんな地味なやつと二人って嫌だろうな…
俺も自分嫌だし。

「それじゃあ皆さん、さようなら」
「「さよーなら」」
先生があいさつした後に生徒達があいさつを返し、ぞろぞろと教室から出て行った。
「あれ?和田と鈴川、まだ帰らないのか?」
なぜ聞く。先生、気にしなくていいから。
「はい。先生はこの後会議あるんじゃないですか?俺達のことは気にしないでください」
「私もそう思います」
一応俺の意見を言ったけど…怪しまれないかなー。
「そうだな!わかった俺はもう行くよ!早く帰れよー」
そう言って先生は教室から出て行った。