「本当の俺を教えてやるよ」


悠真先輩は、クスッと不敵な笑みを浮かべた。


「知りたくない?
誰も知らない、ほんとの俺」


「……っ」


ここは、高校、青翔学院の南校舎。


階段の……3階と4階の踊り場で。


まわりには……誰もいない。


そんな状況。


そして今は、放課後で……。


部活をする声が、グラウンドのほうから、ちょこっとだけ聞こえてくるけど……。


それ以外に聞こえるのは……