*甘きゅん注意報*

「ごめん」


と、階段上の女の子たちに、頭をさげた。


「おまえの菓子。
コイツに渡したの……俺、なんだよ」


しぼりだすような、先輩の声。


さっきの会話……聞いてたんだ。


ぼんやりそんなことを考えながら、へたりこんだまま、先輩の背中を見つめる。


その背中が……ちょっとだけ、震えた気がした。


……と同時に聞こえる、先輩の震えたような揺れる声。


「だから、コイツは、なにも悪くないっつーか」


「…………」