私の名前は柚木 帝(ゆずき みかど)。

15歳。

「おーい、朝だぞー?早く起きないと朝ご飯あげないよー?しかも遅刻す「わーっ!目覚ましがぁぁぁ!誰!?目覚まし時計の設定解除したの誰ぇー!?」」


んで、今ちょーうるさい声で私の声をかき消したのが三つ子の姉。

柚木 命(ゆずき みこと)。

「マジで誰っ!?私の目覚ましぃぃぃ!ナゼだぁ!」

ベッドの上にへたり込んで目覚まし抱えて、なにやってんだか。


「ってか、今日その目覚ましなってたよ。うるさかったから止めたけど」


そんでもって、目覚ましを止めた張本人で三つ子の妹
柚木 雅(ゆずき みやび)。

お前か、お前だったのか。犯人は。

命がこんなにうるさいのに、雅はのんきにベッドに寝ころんだまま、毛布をかけ直している。


「え゛ぇ!マジか!」

命が雅の方を向く。素晴らしく速く。

「ま~じまじ。明日からは目覚セットせずに寝てね。うるさいから!」

雅は未だに布団の中。

命を見向きもしない。

「なぬおー!じゃあ私はどうやって起きればいいんだよ!雅が起こしてくれるわけ!?」

目覚まし時計を投げようとしながら怒鳴る命。

やめてくれ、壊れるじゃないか目覚ましが。

高かったんだぞ、爆音機能を足したら。

「んなわけなかろう」

枕でガードの準備を始める雅。


「ムッキー!雅ぃ!こ「はいはい、ケンカおしまい。今日から学校なんだから早く準備して」…、はーい」


目覚ましが危なかったから止めた。


助かってよかったよ。爆音クン。