幸大の部屋


「さて、このダーツのボードは回転します!


さ…回すよ?」


ボードが回り始めた



「(どれを狙う…?


順当に行けばハグ。

だが大穴は全部。


しかし…許嫁なんだからキスとかもそろそろ…


いや、ここは思いきって…添い寝か!?


一緒にお風呂はハードルが高い。

くそっ…考えがまとまらない!)」


幸大が頭の中で葛藤する


「悩んでるところ悪いけど、もしボードから外れたら僕がこのボードの中のご褒美を与えてあげるよ?」

幸明が言う


「よし、当てることだけに集中しよう。」



ストンッ…!


ダーツの矢はボードに見事に当たった








「ほぉ…」

回転するボードを止めた幸明が言う

「と言うわけで、今回のご褒美はキスに決定!」


幸明が拍手しながら言う


「えっと、あの…良いのか?」

幸大がなずなをチラチラと見ながら言う


「も、もちろんだ。

それが君のご褒美となるなら、な…」

なずなの顔が赤く染まり始める

「ちなみに、これは普通のキスなのか?

それとももしかしてディープな方か?」


幸大が幸明に言う

「それは本人同士で決めてくれていいよ?」

幸明が言う



「キスに種類があるのか?」

なずなが言う


「なずなはそう言うのには疎いからな…

その何て言うか…ディープキスってのは…」


「文字通り、深い愛情を持つ者同士がするキスのことさ!」


幸明が幸大の言葉を遮る