「…そうか。

わかった。

なら、俺がなんとかする。

どうすればいい?」

幸大が言う


「それが一番の問題点だ。

村に居れば大名にさらわれた方は助からない。

かといって、城に行けば村は壊滅。」


「じゃあ、幸明が城に行った時間の何日も前に行って大名から助け出して、後日、村にきた奴等を倒すってのは?」


幸大が言う


「やめた方がいい。

過去を変えられると行っても、基本的には起きた流れに対して行動を起こすことをオススメする。」

「何でだよ?」

「武神流はおそらく、武神が大名に敗北することで作られる。

つまり、武神の敗北を待たずして大名を倒したのならば、武神流は生まれず、武神もまた武神にならずただの人間として生きることになる。

そうすればここにいる武神は消えてなくなる。

歴史上は幸明という男がただの寿命で死んだ、それだけだが…帰り道のなくなった貴様は歴史上のイレギュラーの要素が強い。」


「そっか、僕が武神にならない限りは幸大君はこの時間に戻れない。

僕は神じゃなくなればここに存在しないから。」

幸明が言う