「幸大、歩けるの?」


シェリーが言う


「ああ。

名医の診断によれば右腕と肋骨と鎖骨以外はしばらく休めば大丈夫だそうだ。」

幸大が言う


「誰が名医よ。

その腕もあんたがギャーギャー叫んだおかげで元の位置には戻ってるけど必ず病院に行きなさいよ!」


すみれが言う

「あれはメチャクチャ痛かった!

やだって言ってるのに折れた腕を無理やり引っ張ったりグリグリしたりして地獄だった!」


「仕方ないでしょ‼

骨が突き出てたから中に戻してから位置も直して筋肉や神経、血管の位置も考えて…」


「冗談。


助かった、ありがと。」


「ん…。

わかれば良いのよ。

でも、病院には行って。

あんたのためにも。」



「りょーかい。」











幸大たちは外に出た




「な!?」


幸大たちは目を疑った



ホテルから出るとそこには大勢のヤクザたちが並んでいた




「ばーか!


ヤクザがガキどもになめられて無事に返すわけがねぇだろ!


傘下組織も全部集めた!






ここにいる奴らは全員聞け!


構成員、武人会に関係なくあいつらを1人ぶっ倒せば1,000万円やる!


なんなら、仲間割れでもいいぜ?



何でもいいから奴らをやっちまえ!


最悪、死人が出てもなんとかしてやる。


構わねえから息の根を止めろ!」





「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!」」」




「まずいな…マフィアだけでも数が多すぎるのに…」


クリスが言う


「武人会の者たちの中にも金に惹かれた奴らがいたか…」



なずなが言う



「なんとか…切り抜けるか。


最悪、ダメだったら俺をあのボスに差し出して逃げてくれ。」


幸大が言う



「今さら何を言ってるのよ?


あんたの盾にだってなるって言ったでしょ?」


シェリーが言う


「僕も同じ影になるならば小鷹の影になる…そう決めたんだから。 」


あかねが笑う


「ここまで来たんだから…最後までお姫様を救い出すのが王子様の役目で、ハッピーエンドが待ってるのが王道だよ?」


ツバメが言う



「幸大を見捨てるよりも最後まで共にいるほうが…ずっといい。」

なずなが小さく笑う


「大丈夫!

幸大と私の愛の力で敵なんてラクショー!」


ジニーが言う


「死ぬまで共に背中を預け合うのが戦友のカッコいいシーンじゃないか?」



「まったく…

今回ばかりは出し惜しみは無しだ。

ダメージもいい感じに喰らってる。


真義を連発してやる。


行くぞ?」


幸大たちは迫り来る相手を見据えた