「これほどの余力を残していたとはな…」

山吹が言う


「余力?

間違うな。

さっきまでのは本気じゃねえよ。」

「負け惜しみか?」


「シェリー…

そんだけの気迫と覚悟がありゃ、大丈夫だよな?」

幸大が言う


「え?」

グルルルルルル…

シェリーの背後に現れた白い虎の幻影はゆっくりと歩きだして幸大の傍で消えた



ドクンッ!

「うっ!」

その瞬間、シェリーを強い威圧感や気迫が襲い、シェリーは立ちすくむ


「負けてらんないわよ!

あんたの足手まといになりに来たんじゃないんだから!」


ゴゥッ!

シェリーの気迫が周囲からの気当たりを弾く


「ほぉ、武人ではないようだったが…我々のような達人の集団の前でも怯まぬ気迫、心の強いお嬢さんだな。」


武人会の老人が言う


「幸大!

さっさと終わらせなさいよ!

レディーをいつまでもこんな場所に居させるなんて恋人として失格よ‼」

シェリーが言う


「ええっ!?

幸ちゃん!?

服部さんだけじゃなくて、 この人も恋人ってどういうこと!?」


ツバメが言う