｢あんたは…？｣

幸大が振り向くと白髪の男性がいた


袴を着こなし、どことなく武人としての雰囲気を纏う男性だ


｢私は…ただの列席者だが…

君のやってのけた芸当に一部の達人たちも興味があるようだな？｣


男性は武人会の人間らしき者たちが幸大をチラチラと確認しているのを見て言う


｢招かれざる客なのだから、あまり目立つのはよくない。


その技を使ったのは間違いではないか？｣

男性が言う


｢…。


俺はこの技以外にシェリーを少しでも楽にさせられる技を持ってないんだ。

シェリーの為なら俺が目立ったり怪しまれたり、最悪ここにいる奴ら全員に襲われようとも構わないさ。｣



｢ほぉ…若いな。

青臭いことしか言えんのか？｣

男性が言う


｢ふん…。


ここに来たのも、ただの青臭い理由なもんでな…

反論のしようもないさ。｣

幸大が言う



｢小鷹、そろそろ式が始まるみたいだよ？｣


ヒバリが言う