「めちゃくちゃデカイ倉庫だな…」

幸大が言う

「大きすぎて逆に管理しきれなかったんだろうな…」

クリスが言う

「そんなこと有り得るのか?」

フェンリルが言う

「港から外れているし、窓も見当たらない。

倉庫の維持費やその他諸々を考えるとやはり使い勝手が悪いんだ、こういう倉庫はな。」


クリスが言う


「そんなことよりさっさと行くぞ。」

幸大が言う

「ああ…。」


3人は気絶させた運転手たちを踏み越えて倉庫へと向かった


ガタガタ!!

「ここは鍵がかかってるな…」

フェンリルが言う

「他の入り口を探すか…」

クリスが言う

「その必要はない。

扉の縁はボロボロに錆びてるし、開けようとしたらこんなにガタガタと扉が動くんだ…おおかた、中でちゃっちい鍵で抑えてるだけだ。」

幸大が扉に触れながら言う


「…確かに。

ぶち破れるのか?」

クリスが言う

「物騒なことを言うな。

ただ、押し開けるだけだ!!


武神流奥義、王槌…

武神流奥義、王鐘…

武神流天義、弐剛衝墜!!」



ドォンッ!!

それは今までの風を纏わせた天義ではなく、武神流奥義である王槌の力を纏わせた武神流奥義、王鐘だった



バァンッ!!

金属の扉は倉庫の内側へと倒れた