「誰も愛さなくても…俺が愛してやる。


むしろ、誰もシェリーを愛さなくていい…お前を愛するのは俺だけでいい。


お前は誰にもやらない。

お前を愛してやる…その代わり俺が…お前の全部をもらう。


これでも文句あるか!」

シェリーを強く抱き締める




無防備になったトラウマに幸大は何の小細工もない本気の心を放つ


トラウマを思い切り打ち砕く







正直…ここに愛があるかは疑問だ


シェリーと幸大は今日が初対面だ

ましてや…幸大には朝霧なずなと言う婚約者がいる


この場にはジニーもいる



愛と言うものに絶対な定義がない以上…これが愛ではないとは否定できない


が…世の中にはこれは愛と呼ばない者もいるだろう



それでも…この言葉を放ったこの瞬間の幸大に一切の迷いや不安はもちろん、嘘もなく


本気の言葉と心だった


だからこそ…シェリーのトラウマに対して打ち砕けるほどの一撃を放てたのだ





「…。」

シェリーが泣く

「ふ…うぐ…ひっく…」

徐々に堪えてた声が漏れていく





「…。


もう…我慢できない!


そりゃーっ!!」



バシャッ!


ジニーがシェリーの前に回り込んでシェリーの顔に浴槽のお湯をかける


「わぷっ!?


何すんのよ!?」

シェリーが言う


「ふん!!

お風呂はいちゃつく場所じゃないし…


それに…恋のライバルの邪魔をしてこそ乙女でしょ?」

ジニーが挑発的な笑いを向ける


「私とやる気?


良いわよ?」

シェリーが立ち上がる

「おい、お前ら…」

幸大が止めようとする


「何よ?」

シェリーが振り向いた瞬間…

タオルをしてないシェリー


幸大は浴槽内に座り…シェリーは立っていて

シェリーは幸大の至近距離で振り返ったもんだから…


幸大は鼻から血を流して湯船に沈んだ


「幸大!?」

ジニーが言う

「…いやぁっ!!」

ガッ!!

シェリーは幸大に蹴りでとどめを刺した