「よし、流すぞ?」

「ええ。」


幸大がシェリーの髪を洗い流す



「中々の腕前だったわよ…」

はらり…


シェリーが立ち上がった瞬間、タオルが落ちる




「いやぁぁぁあぁぁあぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁ!!」


シェリーが風呂場を震わせるほどの絶叫を放つ


シェリーは身体を丸める

顔を隠し目を塞ぎ震える



「見ないで!!

見ないで!!」



シェリーの背中は火傷の痕で覆われていた


ただ、その火傷の痕は面として火傷したわけではない


火傷の端は棒線のような帯状の痕がいくつもある


この火傷の痕は帯状の痕が大量に重なり背中を覆っているのだ



「見ないでよ!!」

シェリーが叫ぶ



「ほら…」

幸大がタオルを背中に掛けた

「ジニー…タオルを巻いてやってくれ。」

「あ…うん。」


何が起こったかいまいち理解できていないジニーがシェリーのタオルを巻き直す