数十分後


「はぁ…はぁ…」

息を切らし、唇を少し切りながらも幸大はスーツ姿の男たちを蹴散らす


「雑魚ニコレダケノ時間ト体力ヲ消費スルトハ…キサマモ雑魚ダナ。」


春華が言う

「まだ修行の身だからな。」


「フン…

私ガ相手ダ!!」



ビュッ!

拳を幸大が避ける



「ハァッ!!」

さらに攻撃を仕掛ける


「流流し!」

幸大が流そうとする


ドッ!!

「がはっ!?」


春華が狙った位置からは逸れたが幸大は右胸部に強烈な一撃をくらい吹き飛ぶ

「げはっ…がふっ…」

幸大は苦しそうに咳き込む


「コレデ…トドメダ!!」

倒れこむ幸大に春華が踵落としをしようとした


「な!?」

幸大は視覚の全てを目の前の景色の一部分に奪われた


それと同時に幸大は一瞬にして視覚のみに意識を集中させその他の感覚を無意識に遮断した



「この感覚は…」

幸大は考えると同時に体を動かしていた


ガンッ!!


春華の踵は地面に当たっただけだった



「ふぅ…。

ギリギリだったけど避けれたな…。」

幸大が立ち上がり体勢を建て直していた