「ここだ。」

朱里はバイクを停めると歩きだした


ブォンッ!!

バイクの噴かす音が鳴り響いた


「な!?

おかしい!

お前ら急ぐぞ!!」

朱里が言う


「どうしたんだ?」

幸大が言う

「アジトは空き地なんだけどその敷地内はバイクの走行を禁じてる!


つまり…」


ザッ!!


古くなり所々錆びた建築用のフェンスで囲まれた空き地の中では特攻服を着た数人が倒れていた



ブォンッ!!

「ぎゃあぁぁぁぁ!!」

特攻服を着た男の足がバイクに轢かれた


「ぐっ!!

がはっ!!」

特攻服の女性は男に後ろから羽交い締めにされて無抵抗のまま数人の鉄パイプや金属バットを持った男たちから暴行を受けていた



「やめろぉぉぉぉぉぉぉ!!」

朱里が叫ぶとバイクのエンジンを切る

「やっと来たか…」

体格のいい男が言う

「てめぇ…」

朱里が睨む

「おっと動くとこいつがどうなると思う?」

羽交い締めにされてる女性に近づく


「おい…そいつに手を出すな!」

朱里が走ろうとした

「オラァ!!」

ガンッ!!


鉄パイプが女性の頬を撃つ

「明日香!!」

朱里が叫ぶ



「ん…?

あいつ…」

幸大が呟く