「逆にこの猫の空間では相手はまだ攻撃動作に入っていない場合が多いのじゃ。

じゃから敵の動きに合わせて防御を固めるか、相手の攻撃の前にこちらが攻撃するか。


つまり、流流しとは真逆の技じゃ。」

老師が言う


「相手が攻撃しないと反撃も捌きもできないからな…


この猫の空間だと武神流の技も使える。」

幸大が言う


「それだけでなく、素早い動きをするモノも捕らえて攻撃ができる。


それに見えない場所や壁を隔てている相手にも…の。」

老師が言う


「使い勝手がいいな。」

幸大が言う


「そして、流流しと組み合わせれば…ほれ!!」

ゴウッ!!

老師が風の塊を幸大に飛ばした

「流流し…って!?」

ドサッ!!

幸大が倒れた


「流せぬじゃろ?


だがこの技も使えるようにもなり、流すこともできる。」


老師が言う

「使えるようにも流せるようにも…」

幸大が言う



「さて、そろそろ帰ろうかの?」

老師が言う


「ああ。

老師、ありがとうございます。」


「弟子に教えるのは当たり前じゃ。

お主がワシを越えたときにこそ感謝の言葉をもらいたいのぉ?」

老師が笑いながら言った