「あっ…あの、ありがとうございます…」

「別に。てか、時間。やばいんじゃね―の?」


彼に言われて、時間を確認すると。
残り後1分…。


「うわぁぁぁぁ、やばいぃぃ~!!」

「走るとまたコケるぞ。…しょうがねーから乗せてってやるよ。」




「…え?」

「嫌ならいいです、さよーなら」

「えっ、あ、乗せてってください!!」



そして彼の自転車の後ろに乗ると、猛スピードで走りだして、少しよろけてしまった。

「きゃっ」

とっさに彼に抱きつく。

……………ん?抱きつく?


うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!







顔が熱くなるのがわかる。




離そうとするが、その手を離す暇もなく学校に着いてしまった。