気分が落ちついてきたのは、既に学校が終わった後だった。 きっと、あまりにも様子が変な僕を先生もそっとしておいてくれたのだろう。 涙に濡れて、くしゃくしゃになってしまった手紙の皺を伸ばし、制服のポケットに入れようとして気づいた。 まだ半分濡れたままの僕の涙ではなく、既に乾ききった涙の跡。 珠姫の涙だろう。