生意気なKiss






後を追ってみれば、案の定。





「何だよ三千円しか持ってねーのかよ!?」




「おぼっちゃん高校のクセして案外ビンボーなんだな。


…持ってんだろ?カード。出せよ」






カツアゲかよ…





ここら辺ではおぼっちゃん高校と有名なY高の制服を着た男子は、ビビりすぎて今にもちびりそうな顔をしている。




ホントにちびる前になんとかしねーとな…





「…おいアンタら。ダッセーことしてんじゃねーよ」




「…あ゛?」






一斉に振り向いたチンピラ共。




頭は悪そうだが耳は正常らしい。よかったよかった。






「金が欲しいんならバイトでもしたら?
どーせ暇だろ?」



「…何だお前。カンケーねぇ奴は引っ込んでな。


それとも何だ?」





チンピラ共がニヤニヤ不気味な笑みを浮かべながら近づいてくる。






「俺らと遊んで欲しいワケ?」




「…なわけないだろバカッ!!!」





近くにあったゴミ箱を持ち上げて



中身を奴らに向かってぶちまけた。