「だって、センパイ颯太とか呼んでるし。
俺は真木なのに」




不貞腐れたようにそう言う真木。





「そ、れは…中学の時からそう呼んでるし」



「実は好きとか…ないですよね?
颯太センパイのこと」





…は!?






「何言ってんだよあるわけないだろ…

第一アイツは愛海の彼氏だぞ!?」




「…わかってますけど」





真木のあたしの手を握る左手に、力がこもる。





「俺だって彼女とラブラブな人に妬くなんてバカだと思いますけど。


…センパイが他の男と笑顔で話してるとこ、見たくないんです」