生意気なKiss








新幹線から降りて、すぐにタクシーに乗り込みセンパイの大学名を言う。





しばらく走って、センパイが通っている大学に着いた。





うわっタクシー代バカになんねぇ…




まぁいい。今はそんなこと言ってる場合じゃない。






キョロキョロ辺りを見渡すけど、センパイの姿はない。




…ていうか物凄く注目を集めてる。



まぁ当たり前か…高校の制服のまま来ちゃったし。
しかも全然地元じゃないし。



みんな誰!?って感じだよな。





それにしてもどうしたら…




「あの、葛城爽月って人知ってますか?」





とりあえず近くにいた男の人に聞いてみた。





でも「さぁ…」とだけ言って歩いていってしまう。





そうだよな…高校とは人数が違うし、何個も違う学部があるし。




とりあえず剣道部の部室とか聞いた方がいいか…?と考えていると




「…あんた、もしかして爽月の彼氏?」





振り向くと、軽くウェーブがかかった黒髪の、切れ長の目をした女の人が立っていた。